2023年4月に発覚したダイハツ工業の認証試験で不正があった問題が拡大し話題になっていますね。
対象車種がこれまでの6車種から、現在生産しているほぼ全ての車種に広がったと20日に発表したのです。
では、この不正に対する補償や返金などの対応はどのようになっているのでしょうか?
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ダイハツの認証試験不正問題が大幅に拡大される。
ダイハツ工業による新車の試験認証不正で、対象車種がこれまでの6車種から、現在生産しているほぼすべての車種に拡大することが20日、分かった。
引用:時事通信社
この報道に対して世間からは次のような声が挙がりました。
結局人員がどんどん減らされる中、残業もダメなのに数字を作れと上から命令がくる。時間も金もない。だったら数字をいじるしかない。
そういう姿勢に多くの企業が陥ってきていると思います。
日本が30年成長していないしわ寄せが多くの企業に押し寄せているのではないでしょうか?
このように世間からは批判の声が多く挙がっていますね。
今回の不正については第三者委員会によるその後の調査で、
新たに25の試験項目で174件の不正が見つかったことを公表しました。
不正があった車種は以下の画像の通りとなっています↓
20日時点で合計28車種に不正があったとダイハツが公表しています。
では、不正の発覚で補償や返金などの対応はどのようになっているのでしょうか?
ダイハツの認証試験不正問題で補償や返金などの対応は?
ダイハツは認証試験に不正があった事、全車種の出荷及び販売を一時停止しました。
では、実際の補償についはどうなるのでしょうか?
ユーザーに対しての補償。
対象車種のユーザーに対しての補償について、記者会見の場で奥平社長が次のように発言されています。
対象車種のユーザーに対しては、「社内の検証では、(乗車自体に)問題がある事象は生まれなかった。市場からも、事故や問題が発生したという報告もない。個人的には、今まで通り安心して乗っていただきたい」(奥平氏)と話している。リコールについては、国交省の判断に従うと語っている。
引用:CENT Japan
車内の検証はクリアしてるし事故や問題が発生した報告もないので、
今まで通り安心して乗って欲しいという認識のよう。
つまり、補償や返金対応等を行う予定は無いという事です。
ちょっとこれは信じ難い発言ですよね…
今まで事故がなかったからこれからも大丈夫とは限りません。
事故があってからでは遅いでしょう。
こういった意識の低さが今回の不正に繋がっていると言わざるを得ませんね…
取引先などについての対応。
一方で取引先などへの補償について星加氏副社長が記者会見の場で次のように話されています。
「部品の納入をお願いしているサプライヤーは国内で423社おり、そのうちダイハツへの売り上げの依存度が10%以上の企業は47社で、34社ほどが中小企業。(発注済みの分が終わると)かなり大きな影響が出る。1社ごとに相談し、補償を検討していきたい」
引用:引用:CENT Japan
取引先については1社毎に相談し補償を検討して行くようです。
ユーザーへの対応がおざなりなだけに、本当に信じられない気持ちになってしまいますね…
今回の不正についてダイハツはコールセンターを設置しています。
ダイハツの認証試験不正はなぜ起こった?
不正が起こった背景について第三者委員会の貝阿彌(かいあみ)弁護士が次のように述べています。
「不正が発生した大きな原因は、過度にタイトで硬直的な開発スケジュールの中で車両の開発が行われ、『認証試験は合格して当たり前』という強烈なプレッシャーがあったことだ。認証試験を軽視していたと言わざるをえない。まずもって責められるべきは現場の従業員ではなく経営幹部であると考える」と述べました。
引用:NHK NEWS
人手不足やタイトな開発スケジュールによって、開発陣に過度なプレッシャーが掛かっていた。
認証試験は一発で合格して当たり前だから落ちる訳には行かない。
だから不正をしてでも認証試験に合格させよう。
このような考えがあったという訳ですね。
貝阿彌弁護士のおっしゃる通り認証試験を軽視していたと言わざるを得ません。
認証試験が軽視されていたという事は、人の命を軽く見ていたと受け取られても仕方がありません。
今回の不正でダイハツ工業だけに限らず関係先の経営危機に発展する可能性すらあるでしょう。
ユーザーへの対応はもちろんの事、全ての取引先に誠意を持って対応して頂きたいですね。
補償の内容や返金対応については新たな情報が入り次第追記して参ります。